お問い合わせはこちら

ホームさわやかけんぽ記事一覧セルフメディケーションをご存じですか?(part2)

セルフメディケーションをご存じですか?(part2)

公開日:2023/06/07
更新日:2023/06/16

 本コラム第二弾となる今回はJR健保加入者の皆様へ、特におすすめの生活習慣を4つお伝えいたします!

セルフメディケーションのポイント

  • ポイント 1

    規則正しい生活を心がける

    1 JR健保ご加入の皆さまの傾向
    2 JR健保ご加入のあなたに、特におすすめの生活習慣
      ①タバコをやめる  ②1日合計1時間以上の身体活動を実施
      ③速食いをしない  ④飲酒する際は適正量を心がける 

  • ポイント 2

    自分の健康と生活習慣をチェックする

    1 健康診断を年に1回受け、結果に注目しましょう
    2 家庭用の血圧や体重計などを活用しましょう

  • ポイント 3

    健康や薬について、正確な知識を持つ

  • ポイント 4

    OTC医薬品を上手に使う

セルフメディケーションを生活に取り入れるポイント その1

規則正しい生活を心がける

 不摂生は、身体の不調だけでなく、生活習慣病発病のきっかけになります。
 普段から、適度な運動と栄養バランスの良い食事、十分な睡眠時間を確保し、もともと備わっている自然治癒力を高めましょう。

2 JR健保加入者のあなたにおすすめの生活習慣
 ①タバコをやめる

この生活習慣は、生活習慣病リスクのうち、以下の対策に有効です!

高血圧/脂質異常/糖代謝異常

 JR健保の被保険者における喫煙率は近年低下していますが、男女ともに国内平均よりも高めで推移しています。
 ※JR健保データについては、JR健保被保険者のうち該当年度の特定健診受診者を集計
 ※令和2・3年度における国内成人喫煙率の調査は、新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み中止されています。但し、これまでの傾向から見ても、JR健保被保険者の喫煙率は同期間も高く推移していると考えられます。

健康ネット | 最新タバコ情報 | 成人喫煙率(厚生労働省国民健康・栄養調査) (health-net.or.jp)


 喫煙による悪影響については、様々な場面で耳にするかと存じますが、肺の不調だけでなく、がんや生活習慣病の発症など全身の疾患に関係しているといわれています。JR健保顧問の笠原悦夫先生(JR東日本健康推進センター 所長)も喫煙についてお話されていますので、ぜひ こちらもご確認ください。

 JR健保では、被保険者の喫煙率について、2023年度終了時点で 男性:29%/女性:10%未満の維持を目標に掲げています。すでに目標は達成されていますが、喫煙率を上昇させない、さらに喫煙率を下げていく必要があります。非喫煙者は喫煙せず、喫煙者は禁煙に向け行動していきましょう。
ジェイアールグループ健康保険組合健康増進計画2023
 

 また、JR健保では、禁煙サポートプログラムを用意しております。ご自分に合ったものを選び、禁煙への第一歩にお役立てください。



 ②1日合計1時間以上の身体活動を実施
この生活習慣は、生活習慣病リスクのうち、以下の対策に有効です!

肥満/高血圧/脂質異常/糖代謝異常/肝機能異常

 「身体活動」とは、安静にしている状態より、多くのエネルギーを消費するすべての動作のことです。身体活動は、「運動」と「生活活動」に分けることができます。
身体活動 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)


 皆さんは身体活動を1日合計1時間以上おこなえていますか。おこなえていない方は、まず「生活活動」で1日合計1時間以上動くことができるよう意識してみてください。それができるようになったら、だんだんと「運動」の時間を増やし、最終的に1週間のうち1時間以上「運動」の時間を作ることができるとよいでしょう。
 厚生労働省では、健康づくりのための身体活動指針として 「アクティブガイド」 を発行し、「+10(プラステン)」を推進しています。「+10」とは「今より1日10分多く、身体を動かす」ということです。「+10」により、「死亡リスクを2.8%」「生活習慣病発症を3.6%」「がん発症を3.2%」「ロコモ・認知症の発症を8.8%」低下させることが可能であると示唆されています。ぜひ、移動を徒歩にしたり、少し遠くのトイレを使用するなど、できるところから取り入れてみましょう。
 身体を、しっかりと動かすことができると、睡眠の質も向上します。最近、睡眠の状況が変わってしまったと感じた場合は、身体活動についても見直してみることもおすすめします。
 運動習慣を身につけたいけれど、何から始めたらいいかわからない、という方は、 My健康ナビ(kencom) に登録してウォーキングをするのがおすすめ!歩数を確認するとモチベーションもアップします。「1日8000歩」を意識して、効率よく健康を維持しましょう。  



 ③速食いをしない
この生活習慣は、生活習慣病リスクのうち、以下の対策に有効です!

肥満/脂質異常/糖代謝異常

 「おなかがいっぱいになった!」と感じるメカニズムは、食べ物が身体の中に入ることによって上がった血糖値を、脳の視床下部にある満腹中枢が感知したことによります。あまり速く食べ物を身体に入れてしまっては、満腹中枢が感知するまでに、たくさんの食べ物を摂取することになってしまい、過食、肥満につながってしまいます。
 少し古いデータではありますが、速食いの人は現在の肥満度が高い傾向にあることもわかっています。
平成21年国民健康・栄養調査結果の概要 (mhlw.go.jp)
 

 食べる速さを抑えるために、

① よく噛むことを意識する
  (ひと口20回程度、今より5回多くかむなど)
② 歯ごたえのあるものを選ぶ(根菜などがおすすめ!)
③ ひと口の量を減らす
④ 口の中のものを飲み込んでから、次の食べ物を口に入れる
⑤ 水分で食事を流し込まない
⑥ 食材は大きく切る
 以上のことに気を付けてみてくださいね。



 ④飲酒する際は適正量を心がける
この生活習慣は、生活習慣病リスクのうち、以下の対策に有効です!
高血圧/脂質異常/糖代謝異常/肝機能異常
 

 厚生労働省は、生活習慣病のリスクを高める飲酒量を1日当たりの純アルコール摂取量が男性で40g以上、女性20g以上と定義しています。純アルコール20gに相当する酒量はお酒によって違うので、注意が必要です。

 【純アルコール20gに相当する酒量】
アルコール|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 純アルコールの量を誤解している人も多いかもしれません。自分が摂取している量を正しく認識し、健康を害さない飲酒習慣を身につけましょう。
 適正量を超えない飲酒をするためには、
① 談笑し、楽しく飲む
② おつまみを食べながらなど、ゆっくりと飲む
③ 強いお酒は薄めて
④ ときには、ノンアルコール飲料を取り入れてみる
⑤ 長い時間、だらだら飲み続けない
⑥ 無理強い、イッキ飲みは×
⑦ のどが渇いているときは、まず水を1杯飲んでから
 以上のことに気を付けてみてくださいね。

 生涯、楽しく飲酒できるように、今、気を付けられることを実施していきましょう。