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「中期健康経営計画2027の策定及びその初年度の取り組み」 ~JR西日本 健康増進センター~

公開日:2025/01/15
更新日:2025/01/15

 JR西日本 健康増進センターでは、社員の健康維持・増進のため健康診断の実施や現場へのサポートを継続して行うとともに、中期健康経営計画2027における「イキイキ働く健康経営10の目標」の達成に向けて、ストレスチェック集団分析結果の説明、結果の活用方法のサポートや職場環境改善支援、箇所の自発的な健康経営への活動支援など、様々な取組みを行っています。特に今回、女性特有の健康課題に取組み、鉄道病院での専用婦人科外来の設置や婦人科系がん検診の受診率向上を実現しました。
取組みの主な内容をご紹介します!

JR西日本の健康経営の取組み(中期健康経営計画2027)

 JR西日本では健康経営を発展させるため、5か年計画である「中期健康経営計画」を策定しました。策定においては、健康増進センターとしても、日々の職場との連携や社員の健康管理業務を活かし、目標や数値設定の検討に参加しました。

中期健康経営計画2027の目的

 従業員の健康を重要な資源と捉え、健康の維持・増進を支援することで、企業の生産性や価値の向上を目指し、一人ひとりが心身ともに健康でいきいきと働ける職場をめざす「健康経営」に会社を挙げて取組みます。

概要

 2023年度より、中期健康経営計画2027において「健康経営10の目標」と「いきいき職場率」の目標値を設定しました。ワークエンゲージメントの向上及び社員の健康維持・増進における「こころとからだ」の両面での目標達成に向けて、こころの健康増進、病気の未然防止、生活習慣の改善に取組んでいます。


3つの取組み及び具体的な取組み内容

①こころの健康増進

全社員を対象としてメンタルヘルスセルフケアを学ぶ研修を実施

 社内オンライン研修にて、全社員を対象としたメンタルヘルスセルフケア研修を実施。社員が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、メンタルヘルスに関する基礎知識とセルフケアの方法と修得、またメンタルヘルス不調を未然に防ぐ目的の研修動画を作成しました。

こころの健康チェックシート(新職業性ストレス簡易調査票)を全社員対象に実施

 高ストレス者へは、法令に基づく産業医面談以外にも適宜面談を実施し、ストレス状況の把握、ストレス対処の方法について支援を実施しました。また、社員一人ひとりの働きがい(ワークエンゲージメント)や職場の支援に関するサーベイの深度化により、個人のストレス状況の理解を深めると共に、集団分析による職場環境改善への支援をより強化しました。

異動や昇進した社員へのフォロー(外部臨床心理士(EAP)によるケア)

 異動や昇進などのタイミングは、ストレスが高くなりがち。そのような、ストレス負荷が予測される社員に対して、外部機関の臨床心理士によるスクリーニング面談を実施し、社員のメンタルヘルス不調の早期発見・早期治療に努めました。

②からだの健康増進

「イコちゃんカップWEST」の継続開催

 運動習慣へのきっかけづくりとして、歩活時期には当社独自イベントを従来より継続して開催し、盛り上げています!

定期健康診断を人間ドックで代用できる会場の拡充

 社員自身の健康状態確認を促しています。

「すわんでぃ」・「のまんでぃ」を継続実施

 職場をあげて生活習慣改善に取組めるよう支援しています。

大阪鉄道病院と協力し、当社専用の婦人科外来を設置

 女性活躍推進のためには女性の健康課題の解決が必須と考え、婦人科専門医に、1人あたり30分程度で相談ができる環境を整えました。

③いきいき職場率向上

各職場に対して「いきいき職場づくりアンケート」を実施

 いきいきと働ける職場づくりの手助けとなるアンケートを四半期に1度実施し、フィードバックシートを元に、安全衛生委員会などでストレスチェック集団分析結果を含め説明。ストレスが低く、ワークエンゲージメントが高い職場(=「いきいき職場」)を目指し職場環境改善を提案しました。



体組成測定を用いた健康イベントの開催・展開

 職場への働きかけの中では生活習慣病についても言及し、体組成計を用いて自身の体を知ってもらうきっかけにするイベントを実施!自分の健康状況を把握し課題感を持ってもらうことで、保健指導の効果が上がりました。各事業所へ展開も積極的におこない、特定保健指導の参加率の向上や健診結果の改善に努めました。

社員全員が働きやすい環境への取組み

 女性社員の健康について管理職社員等に理解を深める研修や、女性自身もセルフケア能力を高めるための研修を実施しました。その他、女性社員間でも横のつながりを強めてもらうための座談会等も実施しました。ワークエンゲージメントについては男性よりも女性の方が低い数値となっており、女性社員の聞こえづらい声を拾っていかなければならないと課題感を持っていましたが、女性支援を進めていくことについても、「いきいき職場率の向上」につながっていくと考えています。

取組みの結果

 「中期健康経営計画2027」の策定及び初年度として、幅広い取組みを行い、様々な効果がありました。その中でも特に、女性の健康に関しては、産業保健スタッフより直接がん検診の受診勧奨等を行うとともに、女性特有の健康課題を抱えている女性社員に対し、文書等で声掛けをするといった取組みを行い、効果も顕著でした。

女性の健康

・女性特有症状の有症状者率…2023年度は3.2%改善
・がん検診受診率
  乳がん………49.5%→50.5%
  子宮頚がん…24.7%→29.1%

 「健康経営」は、「社員を大事にしていこう」という概念が形になっているものであると考えています。今後も、人財戦略部、健康増進センターだけでなく、現場の管理者の三者がしっかりと連携し、一人ひとりが心身ともに健康で、いきいきと働ける職場をめざす「健康経営10の目標」の達成に向けて積極的な取組みを行い、箇所の自発的な健康経営への取組みも後押ししていきます。


健康増進センターの皆様 ありがとうございました!