一人一人の社員との関係を大切に…「禁煙と健康リスクの少ない飲酒習慣 への支援」~長野健康推進センター(JR東日本)~
公開日:2023/03/29
更新日:2023/03/29
JR東日本 長野健康推進センターは、長野支社管内における健康管理部門として、産業医・保健師・事務職の計8名で、社員の健康支援などの産業保健活動を推進しています。このたび、日ごろからの社員一人一人への丁寧な健康支援を大切にし、健康施策推進部門である企画総務部 勤労ユニットをはじめとした長野支社の皆さんの理解を得ながら、効果のある健康支援を実現しましたので、ご紹介します!
禁煙への支援
長野支社では、 JR東日本全社に先立ち、2017年度より屋内喫煙室を減らす取り組みを開始しました。その後も5年間、継続して禁煙対策を実施しています。
2019年度には、長野総合運輸区に所属する全社員に対し、訓練会の時間を使って、たばこに関する健康講話を実施しました。
- 「タバコを吸うこと自体が病気である」
- 「タバコはストレス解消にはならない」
- 「喫煙・受動喫煙の害」
吸っている人だけでなく、吸っていない人にもみんなでタバコの害について考えてほしいと思っていたので、職場全体の問題としてとらえていただけるように、訓練会での伝え方にも気を付けました。以前は、禁煙したことを公表できないような雰囲気があったようですが、応援する方、応援される方ができ、組織全体で禁煙に向けて取り組め、効果も大きくなったように感じています。
その結果、健康講話を実施した長野総合運輸区の喫煙率は、健康講話を実施しなかった同規模の運輸区と比較して、大幅に減少しました。また、長野支社とJR東日本全社を比較しても、喫煙率の減少は大きくなりました。
健康リスクの少ない飲酒への支援
当社社員にはお酒がお好きな方が多くいますが、2020年度の長野支社では、生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している(※1)率が、男性が13.0%(全国14.9%)、女性は19.0%(全国9.1%)で、年齢階級別に見ると、男性は50代、女性は40代が最も高く、女性では全年齢階級で全国を上回っていました。数値にも飲酒習慣に対して課題があることが表れていましたので、節酒・禁酒に向けた支援を行いました。
支援内容は以下のとおりです。
① 健康講演会の実施(対象:支社及び現業機関の管理者60名)
- 「お酒の上手な付き合い方」(長野市保健センター保健師より)
- 「長野支社管内の飲酒傾向」(長野健康推進センター保健師より)
適切な飲酒習慣へのアプローチには、やはり管理者の方の協力が不可欠と思い、まず管理者の集まる会議でお話をさせていただきました。
② 支社広報誌「みすず」にアルコールに関する記事を掲載(2021年度、全4回)
- 長野支社の飲酒状況報告
- あなたの飲酒習慣は適正ですか(AUDIT)
- お酒は「百薬の長」?
- あなたのうつ状態や不眠はお酒が原因?!
③ その他、職場巡視(健康相談)、健康診断、健康教室時に節酒、禁酒について講話を実施
私たちの強みは、社員一人一人に近い位置で詳細にわたって説明できることです。距離が近く顔がわかるからこその安心もある一方で、なれ合いもあるかと思い、健康講演会では、外部の長野市保健センターの保健師の力を借りて、説明に説得力をつけられるよう工夫しました。
結果、2021年度では、長野支社での生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している方の割合は男女とも減少傾向となり、男性では全ての年齢階級でポイントが低下しました。
今回の取り組みは、様々な意見があった中、長野支社 勤労ユニットをはじめとする皆様の協力なくしてはなしえなかったと感じています。
今後は、禁煙については、若手社員など現在タバコを吸っていない方や一度禁煙に成功された方に喫煙させない取り組みを重点的に進めていきたいと考えています。また、節酒・禁酒については、禁煙以上に抵抗を感じる方が多くいらっしゃることから、地道な活動を継続することで、理解の輪を広げていきたいと思います。
長野健康推進センターの皆様ありがとうございました!!