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JR西日本の健康経営 ~健康経営優良法人のご紹介~

公開日:2025/05/28
更新日:2025/05/28

 「健康経営」とは健康長寿社会の実現に向けた取組みの一つとして、社員等の健康管理を経営的な視点で考え、健康の保持・増進につながる取組みを実践する経営です。今回、様々な取組みが評価され、「健康経営優良法人2025」に認定された西日本旅客鉄道株式会社の健康経営に関する取組みをご紹介します!


西日本旅客鉄道株式会社の健康経営に関する取組み

JR西日本の人的資本経営と健康経営

 JR西日本では、2023年度からスタートした「中期経営計画2025」において、社員個々の成長と社員個々が持つ力の発揮・結集に向け、変化対応力・創出力を備えた多様な人財ポートフォリオの実現を掲げており、①人財育成、②ダイバーシティ&インクルージョン、③ワークエンゲージメントの3つの重点目標に取り組んでおります。

 このうち、健康経営と深く関係するのが「ワークエンゲージメント」です。当社は、ストレスが低くワークエンゲージメントが高い職場の割合である「いきいき職場率」の向上に向け、社員1人ひとりが健康でいきいきと働き続けられる仕組みの構築や職場づくりを進めています。


JR西日本の人的資本経営 (出所:JR西日本「中期経営計画2025」、p.33)

いきいき職場の考え方(低ストレス×高ワークエンゲージメント) (出所:社内資料)

中期健康経営計画2027

 ワークエンゲージメントの向上に向けた健康経営を推進するため、当社は、2023年度に「中期健康経営計画2027」を策定しました。ここでは、前計画の「中期健康経営計画2022」の指標であった病気の未然防止や生活習慣の改善に加え、「女性特有の健康課題への対応」を取り入れ、これらに関する数値目標を定めています。


「中期健康経営計画2027」10の目標ポスター (出所:社内資料)

主な取組内容

(1) こころの健康

 こころの健康増進に関する目標指標として「高ストレス者率4%未満」を設定しています。
代表的な取組みとして、セルフケアについては、社員1人ひとりが自分自身のストレスに気付いて早期に対応できるよう、職場内教育でのセルフケア研修を2023年度からカリキュラム化しています。

 また、事業場内産業保健スタッフによるケアの観点では、高ストレス者への面談指導や不調による休職者への円滑な復帰支援に当たり、産業医・保健師と各職場との連携を密にしております。


4つのメンタルヘルスケア(出所:厚生労働省(2015)「労働者の心の健康の保持増進のための指針」に基づき、作成)
(2) からだの健康

 からだの健康については、病気の未然防止・生活習慣の改善に関する目標7項目と、女性特有の健康に関する目標2項目を設定しています。

① 病気の未然防止・生活習慣の改善
 各箇所でのPDCA推進に向けた「見える化」として、箇所ごとの社員個人の健診データや1年の取組状況を可視化した「健康経営通信簿」を産業医・保健師等が箇所長に配布するとともに、月1回のタイムリーなデータ提供も行っています。また、社員がダウンロードできる健康データ管理アプリ「kencom」アプリによって、個人の過去5年の定期健康診断の結果が確認できるようにすることで、1人ひとりの健康への意識付けを推進しています。

② 女性特有の健康課題
 婦人科系がん検診受診の向上と女性特有の症状に係る有症状者率の低減に向け、当社が経営する大阪鉄道病院に社員専用の婦人科外来日を設置して健康相談やがん検診の機会を設けております。また、外部医療機関と連携して婦人科検診車を派遣し子宮頸がん検診を実施しております。加えて、女性の健康に関する管理職社員等の理解を深める研修や、女性自身がセルフケア能力を高めるための研修を展開しております。その他、女性社員間で横のつながりを強めてもらうための座談会等を通じて、女性社員が心身ともに健康でいきいきと働ける状態の実現を目指しています。

※上記の事例を含めた各種取組については、後述の図表をご覧ください。


健診データの見える化の事例「職場データ(健康経営通信簿)」(出所:社内資料)

病気の未然防止・生活習慣の改善に向けた取組事例 (出所:JR西日本作成)

女性特有の健康課題に関する取組事例 (出所:JR西日本作成)